吃音の治療法まとめ

現在研究されている吃音の治療方法を、札幌市で吃音治療を行なっている筆者が論文などを読んで納得できたものに厳選してまとめました。

(👆言語聴覚士の筆者についてはこちら)

環境調整法

吃音の治療の基本とされる方法です。具体的には

  • 吃音についてオープンに話せる環境をつくる。
  • 話し方ではなく話している内容に注目する。
  • 親が子の吃音に対して不安な気持ちを出さない。
  • 周囲の理解を得てからかいなどを防ぐ。
  • 質問の仕方を、長く回答する必要のないように工夫する。

などが挙げられます。

リッカムプログラム

行動療法を用いた方法です。吃音が出なかったら褒めて、出てしまったら再度言ってみるように促すといった方法です。実施するにはライセンスの取得が必要になりますが、取得している言語聴覚士はとても少ないです。

斉唱・斉読・音読・復唱

斉唱、斉読、音読、復唱は吃音が出にくい発話方法です。

流暢性形成法や吃音緩和法を行う際に用いられます。

流暢性形成法

話し方を工夫して吃音が出ないようにする訓練方法です。

具体的には…

  • ゆっくりとした速度で柔らかい話し方で話す(軟起声)
  • 息を吸って吐くときに声を乗せる
  • 楽な話の始め方を練習

吃音緩和法

「楽な吃り方」を習得する方法です。根本的に吃らないことを目的とする流暢性形成法とは違い、吃ることへの恐怖心や回避行動を無くすことも目標となっています。

支援者におすすめの書籍

私が臨床で参考にしている書籍です。

小児吃音臨床のエッセンス 初回面接のテクニック [ 菊池良和 ]価格:2,530円
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感想(1件)

まだまだ完全な治療法が確立されていない吃音治療。

吃音ドクターや言語聴覚士の方のさまざまな治療が掲載されています。

医師や言語聴覚士だけでなく、保育現場の支援者の方にもお読みいただけます。

以上、吃音の治療法まとめでした。他にもこんな治療法があるよ、と言う方はコメントで教えてくださいね。

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吃音についてのまとめはこちら↓

参考文献

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjlp/53/4/53_281/_pdf

https://www.jstage.jst.go.jp/article/onseikenkyu/17/2/17_KJ00008917746/_pdf

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